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馬主はいくらかかる?馬主活動に必要な支出と収入の関係

趣味と実益を兼ねて楽しめるのが、馬主の魅力です。愛馬がレースで活躍すればするほど利益を得られ、購入価格以上にお金を生み出すこともあります。

あこがれる人も多い馬主ですが、いざ始めようとすると気になるのが、馬にかかる費用と将来的に期待できる収入のバランスでしょう。投資の一貫として考えるのであれば、コスト面はできる限り抑えたいものです。

ここでは馬主活動にかかる主な費用と、レース出走で得られる賞金について紹介します。

馬主になるためにかかる費用

馬主になるには、一定要件を満たすことと馬主登録の費用が必要です。

単純に馬主気分を味わう程度であれば、クラブが所有する馬に出資する「一口馬主」になる方法もあります。とはいえ、通常の馬主とは賞金の分配などが異なります。「自分だけの愛馬を持ちたい」、あるいは「気心知れた仲間と共同で馬主を経験したい」という考えであれば、通常の馬主登録のほうが良いでしょう。

この項目では、馬主になるために必要な各種費用や要件について紹介します。

馬主になるためには所得の条件がある

馬主には個人馬主・組合馬主・法人馬主の3タイプがあり、個人で始めやすいのは個人馬主と組合馬主です。

もちろん、どちらの馬主登録をするにしても、さまざまな要件が設けられています。しかし、多くの要件は注意していればほとんどの方が問題なくクリアできます。最大の難関となるのは、やはり所得に関する各条件でしょう。

個人馬主と組合馬主に定められている所得条件は、それぞれ以下のとおりです。

1.個人馬主の場合

・【JRA】過去2年の所得金額がそれぞれ1,700万円以上
・地方競馬は年間所得が500万円以上
・【JRA】保有している資産額が7,500万円以上

所得金額は年収ではない点、過去2年の合計ではなく各年それぞれの金額である点に注意してください。地方競馬の場合は若干条件が緩和されており、年収500万円以上で登録審査に申し込むことができます。

また、馬主登録を希望する主催団体によっては、多少の不足であれば理由と資産状況を考慮してくれる場合があります。

保有している資産額も、対象となるもの(預貯金や不動産など)と対象外となるもの(ゴルフ会員権など)があるため、事前に対象となる資産を計算しておきましょう。

2.組合馬主の場合

・【JRA】組合全員の過去2年の所得金額が各年900万円以上
・【JRA】組合財産の預貯金が1,000万円以上
・地方馬主は組合全員の年間所得・組合名義の定期預金が各300万円以上
※条件は団体によって異なる

組合馬主を希望する場合は、組合員それぞれの所得金額が過去2年それぞれの年で900万円以上でなければなりません。

共同管理する組合財産は、代表者名を併記した組合名義の口座に預金されているものが必要です。また、その出資率は各組合員がひとり当たり10%以上50%未満と定められています。

注意

個人・組合のどちらも所得金額の要件は地方馬主のほうが安価です。ただし、地方の場合は主催団体によってこまかな金額やルールが異なる場合があります。登録を希望する主催団体の規約を必ず確認してください。

馬主登録にかかる費用

要件を満たしていても、審査で落とされたり必要な費用を支払い忘れたりすると、馬主にはなれません。審査期間を含めて馬主登録まで5ヶ月前後かかるケースが多いため、費用の支払い忘れはとくに注意しましょう。

審査通過後、登録するために必要となる費用は以下の2種類です。

・馬主登録料1万円(馬主登録審査後に支払う)
・登録免許税9万円(馬主登録後に収める)

この費用を無事に支払った後も油断はできません。資産状況が著しく変化したり問題行動を取ったり、主催団体の「馬主として不適切である」と判断された場合は、馬主登録を取り消されるおそれがあるからです。

馬主活動にかかる費用

馬主登録を行った後も、状況に応じて費用が発生します。

実は馬の飼育費用のみを考えると、さほど高額にはなりません。馬主活動に一定の所得要件を設けなければならない理由は、競走馬の購入や調教師への預託など、単純な飼育費用のみでは語れない部分があるためです。

この項目では、競走馬を所有するうえで必ず生じる大きな費用である、馬の購入費と預託費について解説します。

馬の購入費

競走馬は市場でセリに参加するか、生産者と直接交渉する庭先取引で購入します。セリにかけられている馬はもちろん、生産者から直接購入する場合も高価格を提示されることがあるため、「どちらの購入方法が安い」とは断言できません。

馬の値段は性別・血統・年齢など、さまざまな視点で評価されて決定します。数十万円で購入できる場合もあれば、人気の馬は億単位の値段がつくこともあります。

あくまで一例ですが、1歳のサラブレッドの場合、平成29年の平均価格は1,043万円(中央価格で453万円)でした。販売される時点ですでに高い評価を受けている馬を購入したいのであれば、予算は数千万円単位で考えておくべきでしょう。

預託費

購入した馬は専門技術を有する調教師に預け、飼育や競走馬としての調教を任せることとなります。この費用が「預託費」です。

預託費は預け先によって多少異なる場合もありますが、基本的な相場は1頭あたり月額60~70万円程度です。地方競馬の場合は、月額20~30万円程度かかります。

馬が病気になったときの薬代・蹄の打ち替え代金なども含まれていることを考えると、高額すぎる費用とはいえないのではないでしょうか。

馬主活動で得られる収入

馬主活動の醍醐味のひとつが、愛馬が活躍するほど高収入が得られることでしょう。レースの順位などに応じて一定金額の収入を得られるからです。

馬主に配分される割合は大きく、賞金の80%(騎手は5%)が支払われます。また、このほかにも収入になる手当があるため、上位以外の馬であっても工夫次第で稼ぐことができるでしょう。

では、馬主活動で得られる収入の種類について紹介します。

本賞

本賞(本賞金)は、レースで1~5着に入った馬に交付される賞金です。着順によって、以下のとおり配分率が決められています。

・1着…100%
・2着…40%
・3着…25%
・4着…15%
・5着…10%

さらにレースはGⅠから新馬・未勝利まで9つのクラスに分けられており、それによって賞金の額が異なっています。

最低クラスの「新馬・未勝利」では1着でも400万円程度ですが、最高クラスのG1レースでは1着に3億円程度の賞金が交付されるほどの違いがあります。

出走奨励金

上記の本賞以下(6~8着)までの馬に交付されるのが、「出走奨励金」です。重賞レースと重賞競走以外の平地オープン競走においては、10着までが対象となります。本賞と同じく、こちらも順位によって配分率が決められており、その詳細は下記のとおりです。

・6着…8%
・7着…7%
・8着…6%
・9着…3%(重賞と平地オープンのみ)
・10着…2%(重賞と平地オープンのみ)

特別出走手当

上位の着順に食い込めなくても、出走すれば収入を得ることはできます。着順に関係なくすべての馬に支払われる「特別出走手当」が交付されるためです。

金額は一律で、相場は30万円前後です。

上記以外の収入

レースによる収入には説明した以外にも、距離別出走奨励賞・内国産馬奨励賞・付加賞などが用意されています。万が一事故が生じたときは事故見舞金が支払われ、引退を迎えた馬に対しても実績に応じた金額の支払いがあります。

試算では、馬1頭が稼ぐ年間収入は約723万円です。

まとめ

年収など一定金額以上の資産が求められることから、馬主とはある種のステータスともいえます。購入した愛馬が調教師によって立派に育て上げられ、晴れの舞台で活躍する姿を見ることができるのは、馬主ならではの醍醐味といえるでしょう。

活躍や出走に応じた賞金が得られるため、目覚ましい活躍をしてくれる馬を所有していれば新たな投資も視野に入るかもしれません。

馬主に興味のある方は自分ひとりで個人馬主を目指すか、信頼できる友人と共同で組合馬主を始めるか、まず馬主のタイプを決めることから始めてみてはいかがでしょうか。