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新築マンション購入における頭金の必要性と目安

近頃は新築マンション販売の広告に「頭金0円でも購入可能」と書かれているケースも増えてきました。しかし実際には、頭金の有無はマンション購入において重要な要素だという現状に変わりはありません。

今回は、新築マンション購入のために頭金を用意する理由やメリットなどついて紹介します。

新築マンション購入における頭金の必要性

前述したように、近年では若年層や低所得者でも気軽に購入できるよう、頭金0円でもOKな物件が増えてきました。しかし、あくまでも「頭金の支払いがなくとも申し込むことが可能」という意味が大半です。実際には、ある程度の頭金が必要だと認識しておく方が良いでしょう。

この項目では、新築マンション購入における頭金の必要性について解説します。

ローン審査が通りやすくなる

マンション購入では、金融機関と住宅ローンを組むのが一般的です。なかには一括購入を希望する方もいますが、本当に支払い能力があるかどうか判断が難しいため、敬遠されることがあります。通帳を証拠として持参しても信用されるのは難しいです。いわゆる「見せ金」を疑われる場合もあるかもしれません。

こういった事情からも、金融機関のローン審査で重視される点は頭金の有無です。まとまった頭金を用意できるということは、「貯蓄できる計画性のある人物である」という証明になります。

審査時は頭金の金額と年収を見られ、「年収のうちいくらを貯蓄に回しているか」「何年でいくらの頭金を用意できたか」など、さまざまな視点でチェックされます。

住宅ローンの多くは30年前後の長期に渡り返済をしなければなりません。そのため一時的に多くの現金を有している人物よりも、コンスタントに貯蓄や支払いが期待できる、計画性のある人物が信頼されるでしょう。

毎月の返済額が減る

そもそも頭金とは、最初に支払うマンション購入費用の一部です。そのため、多くの頭金を支払うことは、住宅ローンの借入額が減ることにつながります。

たとえば、30年のローンを組んだ場合、頭金を多く払うことで毎月の支払いに余裕が持てるようになるでしょう。一方、頭金0円で購入すると、初期費用は抑えられても毎月頭金の分の差額や金利が上乗せされた額を返済しなくてはなりません。結果として支払いが困難となる可能性もあるでしょう。

また、同様に頭金0円で新築マンションを購入した場合の毎月の支払い金額が、賃貸物件の賃料と大差ないようであれば注意が必要です。購入した以上は固定資産税を支払う必要もあるため、毎月の返済額に加え一定金額の固定資産税が毎年発生します。

そのほか、マンションは毎月の管理費や修繕積立金などが継続的に発生します。固定資産税や毎月の支払を含めて、余裕のある返済計画を立てなくてはなりません。

こういった事情があるため、返済額を抑えてくれる頭金の存在は大きいといえるでしょう。

金利が変わる

頭金の有無は、住宅ローンの金利にも影響を与えます。その理由は、組める住宅ローンの選択肢が多くなる点にあります。

・頭金0円の場合…頭金0円可能の住宅ローンのみ
・頭金が購入額の1割未満…頭金0円可能~少ない頭金可の住宅ローン
・頭金が購入額の1割以上…ほとんどの住宅ローン

頭金の購入額が上がることで、審査に通過する住宅ローンの選択肢が増えていきます。そのため、より金利が少なく条件の良いプランや金融機関を選べるようになるでしょう。一方、頭金が0円~少額の場合はごく限られた選択肢の中からしか選べず、条件が決して良くない住宅ローンに申し込まざるをえません。

また、金融機関の中には物件の購入額に対する融資額の割合で金利が大幅に変わるプランを用意しているところもあります。場合によっては0.5%ほども異なるため、支払総額で見ると1,000万円近い差となるでしょう。

仮に4,000万円の新築マンションを購入したとすると、最終的な購入金額の差は、以下のとおりです。(金利を融資額9割未満1.17%・融資額9割以上1.61%とした場合)

・頭金0円(融資額100%)…総額5,250万円
・頭金100万円(融資額9割以上)…5,124万円
・頭金400万円(融資額9割未満)…4,368万円

上記のとおり、頭金を用意しても支払い総額は700万円もの差が出ます。頭金を用意することはもちろん、金利を抑えるには、できる限りまとまった金額を最初に支払うことも重要です。

新築マンションの頭金にはいくら必要か

前述のとおり、新築マンションの購入には毎月の返済負担だけではなく、金利を左右する意味でも頭金の金額が重要です。

この項目では、新築マンション購入者の多くがどの程度の頭金を用意しているのかについて紹介します。

一般的な頭金の目安

無理なく毎月の返済を進められる頭金の目安は、物件価格に対して2割程度です。4,000万円の物件を購入するときは、800万円前後は用意しておくと安心だといえるでしょう。

住宅金融支援機構の調査「フラット35利用者調査」によると、新築マンションを購入した方の頭金平均は2017年で16.2%、2018年でも16.1%でした。金額的には705.6万円~714.1万円ほどで、多くの金融機関で条件の良い住宅ローンを組める十分な額です。

出典:「フラット35利用者調査(住宅金融支援機構)」

地域別に見ると首都圏では780万円を超え、関西や東海では650万円前後、その他の地域では600万円弱の金額です。しかし割合で見ると、いずれも15%~16%に集中しています。
こういったデータをふまえたうえで考えると、地域に限らず、新築マンションを購入するときは購入金額の2割ないし1.6割以上を目安に頭金を用意するのが良いでしょう。

頭金なしだとどうなるのか

長期に渡る返済が必要な住宅ローンは、必ずしも計画通りに返済できるとは限りません。なかにはやむを得ず返済を滞らせてしまうケースもあります。

そのような場合、頭金0円で購入した方は損をする可能性が高いでしょう。もしも住宅ローンの返済が滞った場合、抵当権によって購入した新築マンションは強制的に売却させられます。そして売却によって得た現金が返済にあてられるからです。

頭金0円で購入した場合も、同じようにマンション売却による収入を返済にあてられますが、本来支払うべき毎月の返済額自体に大きな差があります。

ローン残高よりも売却価格が下回る可能性もあり、頭金を用意して購入した方と比べると高い残高を抱えなくてはなりません。

頭金を支払うときの注意点

金利や毎月の負担額を抑えるためには、頭金の金額が重要ですが、あまりにも頭金支払いに現金を使用してしまうのも問題です。引っ越しや税金、管理費など物件購入以外にも発生する支払いのために、ある程度の現金は残しておきましょう

新築マンション購入時に発生する購入金額以外の費用は、以下のとおりです。

・各手数料(事務手数料・保証料など)
・印紙代
・登記関係の費用(司法書士の報酬など)
・各税金(固定資産税・不動産取得税など)
・修繕積立金
・管理費
・駐車場代

入居後は毎月支払うような修繕積立金や管理費などは、最初の2か月程度はまとめて前納するマンションは少なくありません。物件の管理組合ごとにルールが異なるため、多めに用意しておきましょう。

さらに不動産会社への仲介手数料や引っ越し費用、当分の生活費用なども含めて予算計画を立てる必要があります。

まとめ

新築マンションの購入時に必要となる頭金ですが、近年は頭金0円でも組める住宅ローンが多くあります。しかし初期費用を抑えられるメリットがある一方で、毎月の返済額が多くなるなど長期的なリスクが高まるデメリットもあるため、利用するかどうかは慎重に検討しなければなりません。

物件を購入した方のデータによると、購入金額の1.5割~2割程度にあたる頭金が実際の平均的な支払額です。金額によっては金利自体を優遇してもらえるため、頭金について決めるときは「頭金を用意するか」「頭金はいくら(購入金額の何割)用意するか」の2点を考えて検討しましょう。