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情緒溢れる歴史の続く松屋町を歩く

全国ネットのバラエティー番組等でしばしば取り上げられる大阪。しかし、それらで注目されるのは、いかんせんデフォルメされていると言いますか、「大阪のおばちゃん」「お笑いの街」的な、型にはまった要素が目立ちます。確かにそういった要素も大阪という場所にはありますが、それがすべてではありません。大阪は、もっとたくさんの「顔」を持っています。
そんな顔のひとつを見ることができるのが、今回紹介する中央区松屋町です。「まっちゃまち」とも呼ばれるこのエリアには、あるユニークな文化が根付いています。また、生活拠点としても施設が充実しており、適した環境です。

松屋町ってどんな町?


この松屋町筋には、他の地域とは異なる個性的な歴史があります。本来この場所が発展したきっかけは、慶長20(1615)年に起こった「大阪夏の陣」でした。この戦災から街を復旧させるため瓦職人らがこの町に集まり、それが経済の原動力となったのです。
そのうち、瓦職人は瓦だけではなく、その技術を応用した人形を売り出すようになりました。彼らにとってはあくまでも「ついで」であったようですが、それがいわゆる大ヒットとなり、さまざまな人形問屋が軒を連ねるようになりました。さらに戦後の漫画ブームやベビーブームの流れを受け、玩具問屋も成長。現在のような人形と玩具の町となったのです。
玩具や人形以外にも、この松屋町にはさまざまな問屋があります。
何かを買うというわけでなくとも、この商店街を歩くだけでも楽しめるのではないでしょうか。

なんでも揃う「まっちゃまち筋」を歩く


Osaka Metro長堀鶴見緑地線「松屋町」駅。
長堀鶴見緑地線は「心斎橋」「大正」や「鶴見緑地」へとつながっています。

松屋町駅の大通り。
交通量はやや多め。
松屋町商店街はこの通りを跨ぐ形で存在しています。

なぜ「まっちゃまち」と呼ばれるようになったのかということは多くの方が疑問に思われることでしょうが、これは発音に起因しているようです。「まつやまち」ということばが使われ続ける過程でいつしか母音の「u」が省略されるようになり、語呂がよい発音の仕方へと変化していったのだとか。ひょっとすると、大阪弁の発音的な特徴も要因となっているかもしれませんね。

「増村人形店本社」。
当時の社長が「人形のますむら、ますむら、ますむら」と連呼する不思議な雰囲気のコマーシャルが年輩の方によく知られているこのお店は、激戦区町松屋町にて70年以上運営されている老舗中の老舗。公式HPをご覧になられてもわかる通り職人の技術をとても重要視しており、その高品質な作品はブランドとして高い人気を誇ります。

4月下旬ということで、鯉のぼりや5月人形が目立ちました。
人形店にとっては今が稼ぎ時でしょう。

個人経営の玩具店。
こういったお店は都市部では少なくなりましたが、松屋町では健在です。

玩具店の前に置かれていたキューピー人形。
時代を感じさせます。
こういったお店にはレアなおもちゃが眠っているかもしれません。

食玩の専門店「食玩王国」。
こういった比較的新しい世代のおもちゃも入手可能です。
とくにこうした食玩というのは専門に取り扱っている店がそれほど多くないため、コレクターな方にとっては見逃せないのでは?

子ども向けイベント商品や玩具の問屋。
松屋町周辺には今でもこういったお店が商いを続けています。

こちらは木のおもちゃの専門店。
プラスチックにはない暖かみが魅力です。
赤ちゃんはとくに喜びそうですね。

その隣には家庭的なデザインの薬局が。
従来の薬局が持っていたような「薬臭さ」がありません。

商店街の中にもマンションがありました。
駅も近く、なかなか住み心地が良さそうです。

「チビっこ玩具の一途な専門問屋」とのこと。
こういうお店はいつまでも続けてほしいものです。

刀剣の専門店。
こうした数寄者向けのお店も。

その隣にはお面やダルマのお店が。
なかなか他の場所では見かけません。

焼肉屋さんのランチタイム。
肉味満点のワイルドな牛丼を楽しめました。

包装、パッケージデザインの専門店。
この松屋町にはこうした小売りのニーズに応える問屋もたくさん。

整骨院も商店街の中に。

店先の華やかな鯉のぼり。
ちなみに大阪で鯉のぼりと言えば、高槻市の「鯉のぼりフェスタ」や、交野市私市「天の川」がよく知られています。

どこかで見たことのあるマスコット。

そのすぐ近くには「味覚糖UHA館」が。
「ぷっちょ」等のお菓子が有名な味覚糖株式会社は大阪発の企業であり、この松屋町に本社があるのです。
この建物はイベントホールとして、さまざまな目的に利用できるようになっています。

駅前には高層マンションも。

薬局や銀行、ペットショップといった生活に関するお店は町の南側に多いようです。

「大阪市立南高等学校」。
その近くにはおしゃれなヘアサロンも。

玩具問屋の店先に並べられたスーパーボール。
縁日の出し物はこうした店から仕入れられているのでしょうか。

のれん、幕の専門店。
この町の中でもなかなかの変わり種です。

この松屋町はこうしたユニークな文化を持つだけでなく、生活拠点としても優れている優良なエリアです。