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大阪市都心部超高層マンショントレンド

超高層マンション供給の背景である法改正とは?

大阪市都心部では、1997年の建築基準法の改正を契機に、それまでは容積率としてカウントされていた共用部分が容積率の計算から除外されることになり、同じ広さの土地に以前より大きな建物を建築することが可能となった事で、1997年以降、超高層マンションの供給が増加し始めました。また、都心回帰の機運が高まりはじめた2000年代初頭から、超高層マンションの供給は、著しい増加を見せ、ファンドバブルといわれ不動産市場が大変活況であった2006年には、2000年代で最多となる2,376戸もの大量供給が行われ、翌年の2007年には分譲マンションで当時高さ日本一となる「The Kitahama」が発売し、話題を集めました。

大阪市都心部でいま注目の超高層マンショントレンド。坪単価も上昇

その後、リーマンショックの影響で供給は激減し、2010年には2006年比▲57.2%の1,017戸に供給は落ち込みましたが、2011年を境に再び供給は増加に転じ、2011~2018年の8年間は、年間1,500戸を超える活発な供給が行われています。また、原価高騰の影響などで、大阪市の分譲マンションの供給が減少する中、大阪市内都心部の超高層マンションの供給シェアは拡大しています。年間2,540戸もの大量供給が見られた2007年には、大阪市内における超高層マンションの供給シェアは26.5%に達し、近年、大阪市の分譲マンションマーケットを牽引しています。なかでも、「うめきた」地区をはじめ再整備事業が進展するJR「大阪」駅の北・西部の他、高さ制限が緩和された御堂筋沿道の本町駅周辺などで、近年、超高層マンションが活発な供給が見られます。
リーマンショック後の大阪市都心部における超高層マンションの価格は、2013年に底打ちし、2014年以降上昇を続けています。地価の高い都心部では、建築費高騰も相まって、2018年には1995年以降で最高値となる@303.8万円/坪に上昇するなど、バブル期を彷彿とさせる著しい価格上昇が見られますが、2018年の平均初月契約率は70%台と、依然堅調な値で推移しています。大阪市都心部の超高層マンションは、近年、世帯数の増加が顕著な単身者や共働き夫婦といった都心居住者を中心に、都心近郊又は郊外に居住する高齢者の住替えによる都心回帰や、首都圏及び海外の富裕層によるセカンドハウス・投機目的での購入も活発に見られ、底堅い需要を獲得しています。

大阪市都心部 超高層マンションの今後

大阪市都心部の超高層マンションの価格上昇は今後も継続する見通しで、2019年1~9月の平均坪単価は、対前年同期比+5.9%の@314.4万円/坪と、前年を上回る水準で推移しています。今後分譲を予定している超高層マンションでは、平均坪単価@400万円/坪を上回る物件も確認されるなど、大阪市都心部の超高層マンションマーケットは、依然先高感が継続する見通しで、底堅い需要に支えられるとともに、将来的な資産性も期待されることから、今後も市場をけん引していくものと考えられます。

※大阪市都心部の範囲:北区・中央区・西区・天王寺区・浪速区・福島区
※超高層マンションの定義:地上20階建以上の分譲マンション。
※データ出典:有限会社エム・アール・シー

著者情報

株式会社工業市場研究所 大阪事業所 所長 久田亮介