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大阪市西区の分譲マンション市場展望

都心回帰で2000年代から分譲マンション供給が急増の大阪市西区

都心回帰の傾向が強まるなか、大阪市西区では近年、分譲マンションの開発が進み、2000年代に入ってから分譲マンションの供給戸数は急激に増加しはじめました。特に、西区南東部の新町、北堀江、南堀江や、都心のオアシスとして周辺住民の憩いの場となっている広大な面積を擁する靭公園周辺エリアを中心に、分譲マンションの開発が活発に見られます。
分譲マンション開発が進む中、西区の人口は近年急増しています。中でも、30代、40代の若い世代の人口が増加しており、新町、北堀江、南堀江の指定学校区である堀江小学校では、教室が不足するなど、大阪市内都心部の定住エリアとして著しい発展が見られます。
また、堀江、新町、靱公園周辺には、人口増加に伴い、スーパーの他、お洒落なカフェ・レストランなどの店舗が集積し、大阪を代表するハイセンスでモダンな街へと発展しています。この職・住・遊の近接の魅力ある居住環境を享受できる事が、魅力を集めている大きな要因となっています。

大阪市西区の分譲マンション供給事情

西区の分譲マンションの供給戸数は、リーマンショックの影響で、2008~2009年にかけて減少しましたが、2012年頃より増加傾向に転じ、2017年、2018年は2年連続で年間1000戸を超える大量供給が見られました。2012年には、大阪厚生年金会館跡地に、オリックス劇場が複合する総戸数874戸の大規模超高層マンションである「大阪ひびきの街ザ・サンクタスタワー」をはじめ、2014年には旧大阪府庁跡地の「江之子島地区まちづくりコンペ当選物件」である「阿波座ライズタワーズ」や、2016年にはなにわ筋沿いに開発された「プレミストタワー大阪新町ローレルコート」などの大規模分譲マンションの供給が相次いで見られます。
西区の分譲マンションの平均坪単価を見ると、リーマンショック後の2009~2014年までは@170~180万円台の低水準で推移していましたが、2015年以降は上昇傾向にあり、2018年は対前年比+8.2の@260万円と大幅な上昇となりましたが、西区の分譲マンションの購入者は、新婚カップルや、子育て世代のファミリー層が中心となる為、投資やセカンドハウス目的で、富裕層の需要が期待できる北区や中央区より、分譲マンション価格は安く、大阪市内の都心部でも値頃感がある物件が選択できるマーケットが展開しています。この為、西区の分譲マンションの初月契約率は、2017年以降、90%台の高水準な値で推移しており、この値頃感を背景に、分譲マンションの売行きは非常に好調です。

新線・なにわ筋線開業の波及効果は? 北梅田駅周新設でどうなる

また、西区では、なにわ筋線の開業に伴い、なにわ筋沿いに新駅が開業予定しています。なにわ筋線は、2031年を目標に開業予定で、2023年春に開業予定の「(仮称)北梅田」駅とJR「難波」駅、及び南海本線の「新今宮」駅をつなぎ、新大阪、関西国際空港と直結する京阪神エリアの広域鉄道ネットワークの拡充に資する路線として注目を集める計画で、なにわ筋線の開業により、西区の都市としてのポテンシャルは飛躍的に上昇する見通しで、分譲マンションの需要伸長が期待できる状況です。このように、今後更なる発展が期待できる西区では、分譲マンション価格の上昇が継続する可能性が高く、不動産の先行投資先として、ますます注目度が高まるものと思われます。

※データ出典:有限会社エム・アール・シー

著者情報

株式会社工業市場研究所 大阪事業所 所長 久田亮介